自分が何者かを知る4つの指向
あなたは、自分自身の心の「利き手」を知っていますか?
手足に利き手や軸足があるように、心にも普段からよく使うクセのような機能が備わっています。たとえば、ものを見るとき、まず全体を把握するか、それとも細部に注意を払うか。おそらくほとんどの人は、全体と細部の両方の認識しているはずですが、より頻繁に使っている機能はおのずと決まっています。その頻繁に使っている機能こそが、すなわち心の「利き手」なのです。
MBTI検査では、4つの基準(指向)を使って「利き手」を診断することにより、その人がどのように外界から情報を取り入れ、判断し、はたらきかけているのかを知るのです。その4つの基準(指向)とは、①エネルギーの方向、②ものの見方、③判断のしかた、④外界との接し方です。
4つの指向には相反する両極端な機能がある
上に記した4つの指向には、相反する両極端の性質によって成り立っています。エネルギーの方向でいえば、外向(E)と内向(I)という2つの相反する性質によって表されます。つまり、元気を得るときの手段として、自分の外側にはたらきかける傾向が強い人は外向(E)と判断されるのです。同じように、ものの見方は、感覚(S)と直感(N)のタイプに分かれ、判断のしかたは、思考(T)と感情(F)に分かれ、外界との接し方は、判断(J)と知覚(P)に分かれます。
- エネルギーの方向 外向(E) ⇔ 内向(I)
- ものの見方 感覚(S) ⇔ 直感(N)
- 判断のしかた 思考(T) ⇔ 感情(F)
- 外界との接し方 判断(J) ⇔ 知覚(P)
先にも言及したように、誰しも相反する2つの機能のうち、両方を使っている思われます。問題はどちらが「より強い傾向か」ということ。極端の例を挙げると、エネルギーの方向において、外向の傾向が51%、内向の傾向が49%ならば、その人は外向型と診断されるのです。
そうやって診断していくと、4×4で16種類のタイプに分かれることになります。この16タイプは、それぞれの機能の頭文字をとってアルファベットで表されます。
自分のタイプを考える
4つの基準(指向)を、わかりやすく説明するために例え話を使います。あなたならどうするか一緒に考えてみてください。
Q1…ものの見方
あなたは、スーパーで働く若手社員です。毎年開催されている、”お菓子フェア”の仕入れを任されることになりました。行楽シーズンを前に人気の商品を仕入れて売上アップにつなげたいところです。あなたが、商品を入荷する前に取る行動は?
- 過去の売上データをもとに、めぼしい商品をリストアップ。
- お菓子メーカーから送られてくる商品カタログに目を通してリストアップ。
Q2…判断のしかた
検討した結果、既存のお菓子にくわえて新商品Aを仕入れることに決めました。初めて携わる仕事に少し不安を感じているあなたのもとへ、昨年、お菓子フェアを担当した先輩社員がアドバイスにやってきました。先輩は、あなたが決めた新商品Aではなく、新商品Bを仕入れるべきだと主張します。しかし、新商品Bはあなたが一番売れないだろうと予想していたお菓子です。さて、あなたは新商品Bを仕入れますか?
- 先輩に新商品Aのほうが売れることを説明し、新商品Bは仕入れない。
- 親身になってアドバイスをくれた先輩の顔を立て、新商品Aと一緒に新商品Bも仕入れる。
Q3…外界との接し方
新しく仕入れる商品は決まりました。それでも、売り場にはまだ商品を置けるスペースが残っています。そのスペースを埋めるためにあなたが取る行動は?
- 売れそうな商品を新たにピックアップし、仕入れの仕事を完了させる。
- 売れ行きを見ながら後日、仕入れる商品を決める。空いているスペースは在庫のある商品で埋める。
Q4…エネルギーの方向
無事にお菓子フェアが終わりホッと一息つきたいあなた。明日から久々の2連休です。休日はどのように過ごしたいですか?
- 友だちを誘って好きなことを楽しもう。
- 一人でのんびり好きなことを楽しもう。
上のQ1~Q4は4つの指向を問う質問でした。ふたつの選択肢のうち上側を選んだ人は、その指向において左側の機能が優勢と言えます。逆に下側の選択肢を選んだ人は、その指向において右側の機能が優勢と言えます。
たとえば、【Q1…ものの見方】が上、【Q2…判断のしかた】が下、【Q3…外界との接し方】が下、【Q4…エネルギーの方向】が上だった場合、あなたのタイプはESFPと診断されます。
今回の質問は、16種類の性格診断を説明するために便宜的に使用したもので、正式な検査ではありません。
詳しく知りたい方は、以下のページも見てくださいね。
https://yoshida-industry-komaki.com/wp-admin/customize.php?return=%2Fwp-admin%2F